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Merakiシリーズで構築した 電子カルテネットワーク環境によって、法人内3病院で患者情報を共有・連携しながら、スピーディなケアを実施できるようになりました
篠田 淳男 氏
医療法人 篠田好生会 理事長 篠田総合病院 院長
篠田好生会 篠田総合病院は2018年で創立100周年を迎えた、山形の地域医療黎明期に誕生した医療法人です。篠田好生会には篠田総合病院の他にも、千歳篠田病院や天童温泉篠田病院があります。この法人内3病院では、放射線などの画像情報は共有されていたものの、患者情報連携などに課題を抱えていました。この課題を解決するために電子カルテの導入を機会としてネットワークの再構築が検討されました。検討の結果、Merakiを導入し、電子カルテシステムとワイヤレスネットワーク網の構築を実施しました。これにより、医療スタッフの業務効率が向上し、医療の質や患者の安全性をよりいっそう担保できるようになりました。
山形県で黎明期に民間病院として誕生した篠田総合病院は、2018年に創立100周年を迎える長い歴史のなか、地域の人々と共に歩んできました。4代目の理事長を務める、医療法人 篠田好生会 理事長 篠田総合病院 院長の篠田 淳男氏は、「当院は、医療インフラが整っていない時代から、医師が機材を担いで患者のもとを訪問するなど、地域に寄り添った医療を提供し続けてきました。歴史の古い地域の中核病院としてスタッフ一同が誇りを持ち、常に地域社会の要望に耳を傾けながら、医療の充実化を推進しています。現在では、特に回復期リハビリテーションに注力しており、急性期医療から在宅医療へとつなぐ、橋渡しの役割を担っています」と説明します。
篠田好生会では他にも、天童温泉篠田病院と千歳篠田病院を合わせた3病院を展開しています。病院ごとに紙カルテの書式が異なっていたため、スタッフの異動に際しても大きな負荷がかかっていました。
「病院間でシームレスに情報連携するためには、法人内3病院で一気にインフラとシステムを整備する必要がありました。しかし、各職員の負担軽減と業務効率化、また患者様への質の高い医療の提供のために、電子カルテとそれに伴うインフラの整備に踏み切りました」(篠田氏)
続けて、篠田総合病院 診療情報システム課の課長 赤崎 貴彦氏は、「以前から、法人内の天童温泉篠田病院で医師が看護師や薬剤師に対して処方や検査の実施を指示するオーダリングシステムを導入していたり、その他の病院との放射線画像の共有の仕組みはありました。しかし、法人内の3病院を管理するネットワーク環境は存在しておらず、法人内の各病院で情報機器に障害が起きた際には、篠田総合病院からそれぞれ5km、10kmと離れた天童温泉篠田病院と千歳篠田病院に直接赴いて対応する必要がありました。新たに電子カルテシステムを導入し、そこに情報を集約するとなれば、法人内3病院すべてにセキュリティが担保されたWi-Fi環境をはじめとするネットワークの管理環境を構築しなければなりません。であれば、これを機にネットワーク管理も一極集中できる仕組みを整えたいと考えました」と当時の課題を振り返ります。
新たに電子カルテシステムの導入とそれを支えるワイヤレスネットワーク網を構築することとなった篠田好生会では、ネットワーク基盤としてMerakiを導入することにしました。
「最も重視したのは、医療機関ならではの高いレベルのセキュリティを担保できる信頼性の高さです。シスコはエンタープライズ領域での実績が豊富で、その信頼性は極めて高いと言えます。また、ネットワーク機器業界においてグローバルなスタンダードとして安定している点も、利用するうえでの大きな安心感につながると考えました。さらには、クラウドによる管理も大きな魅力です。常に最新のセキュリティ状態を保ちつつ、ダッシュボード上で法人内3病院のネットワーク接続環境を容易に一元管理できるからです。もちろん、管理コストについても低く抑えることができます」と、赤崎氏はMerakiを選定した理由について語ります。
Merakiの操作性や拡張性の高さも、大きな評価ポイントになったと、医療法人 篠田好生会 事務局長 篠田総合病院 事務長の佐藤 英一氏は言います。
「Merakiであればドラッグ&ドロップの直感的な操作でネットワークを可視化できます。このようなシンプルな操作性から、将来的に後任者へとバトンをつなぎやすいと判断しました。さらに、カメラやセンサー、モバイル端末などのIoT機器を導入するにあたっても、シスコ製品であれば最低限のコストで最大限の拡張性を実現できます」(佐藤氏)
新たなネットワーク基盤としてMerakiを採用した篠田好生会では、2023年6月頃より電子カルテネットワークの構築プロジェクトをスタートさせました。
「プロジェクト初期には、電子カルテシステムの稼働状況に問題が生じることもありましたが、シスコのグローバルなサポート部隊からの丁寧で適切なアドバイスにより、原因を突き止めて無事解決することができました。Merakiのクラウドで管理されたダッシュボードに質問を上げれば、すぐにサポートスタッフから回答がもらえるので、とても心強かったですね」(赤崎氏) こうして2023年8月14日に、篠田総合病院で電子カルテシステムの本格稼働を開始し、同年10月には天童温泉篠田病院、千歳篠田病院でも電子カルテの利用を開始することができました。
電子カルテネットワークの導入により、医師や看護師をはじめとする医療スタッフの業務効率が大幅に向上しました。
「法人内3病院で患者情報を共有・連携しながら、スピーディなケアを実施できるようになりました。これにより、医療の質が高まり、患者の安心・安全にもつなげることができていると見ています。これからの医療には、従来以上にスピードと正確さが要求されますから、電子カルテネットワークの構築は絶好のタイミングだったと言えるでしょう。それと合わせて、カルテがデジタル化されたことにより、業務が効率化したため医療スタッフの勤務時間の短縮も実現できています」と、篠田氏は評価します。
ネットワークの管理を担う情報システム部門としても、一元管理による効果が得られています。 「ネットワークの状況はもちろんのこと、エンドポイント端末で何のアプリが稼働しているのかもクラウドダッシュボードで把握できますし、操作も簡単なので、管理性と安全性が飛躍的に向上しました」(赤崎氏)
篠田総合病院 診療情報システム課の川窪 祐飛氏もこう続けます。「私自身、電子カルテネットワーク導入以前は、ネットワークに問題が起きれば、その都度、篠田総合病院から車で約20分かけて天童温泉篠田病院や千歳篠田病院へと赴いていました。ですが、今では電話一本もらえれば、リモートですぐに対応できるので、非常に便利になりました。現場からも、働きやすくなったという声が寄せられていて、とても嬉しいですね」
このような成果を受けて篠田好生会では、今後シスコのテクノロジーを積極的に活用しながら、地域医療の連携をさらに強化し、労働時間の短縮と医療の質の向上を目指していく考えです。
今後の展望について赤崎氏は、「SD-WANをはじめとして、世の中のネットワーク環境もこれから大きく変わっていくことでしょう。そうした未来に向けて当院でも、Meraki MXシリーズの導入によるローカルブレイクアウトへと舵を切りながら、地域医療連携をより充実させていきたいと考えています」と話します。
続けて篠田氏は、「今後は若年労働者がますます減少していくのは避けられないでしょう。その対策として、可能な限り労働時間を短縮しながら働き方改革を進めていき、同じ人員でもなるべく短い時間で医療の質を担保できるような環境を整えていかねばなりません。これを実現するためには、デジタルテクノロジーの活用は欠かせませんから、今回の電子カルテネットワークの導入は、その礎となるものと期待しています」と力説します。
最後に赤崎氏は、次のようにシスコへの期待を示しました。
「セキュリティやネットワークの世界は日進月歩でどんどん進化していくので、我々としても常に最新の動向をキャッチアップしていかなければなりません。そのためにも、シスコ製品の導入は大きな強みとなっています」(赤崎氏)
所在地 山形市桜町2番68号
許可病床数 330床(療養病棟52床、一般急性期病棟108床、障害者病棟58床、回復期リハビリテーション病棟108床、健診センター人間ドック棟4床)
URL https://shinoda-hp.or.jp/
大正7年の創立以来、県内最大の民間病院として「地域に根ざし信頼される病院」を基本理念に、保健・医療・福祉の一体化を目指し、地域医療を支え続ける医療法人。平成24年5月からは、回復期リハビリ病棟を108床に拡大し、リハビリスタッフの大幅増員も含め、充実化を図っている。
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