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ベスト プラクティスを学び、革新的なソリューションを調べ、Meraki コミュニティでいろいろな人と知り合いましょう。
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ロータリー除雪車などの特殊車両を開発、製造するNICHIJO。現在、同社はRFIDタグによる部品管理や帳票の電子化など、ITによる効率化を積極的に進めています。それを支えるのが無線LANを含むネットワークです。しかし、従来のネットワークは、安定性と管理性に課題がありました。この課題を解消したのがシスコのクラウド管理ネットワークソリューション Cisco Meraki シリーズです。Merakiの導入によって、限られた人員でも効率的にネットワークを管理できるようになった上、拡張性も向上。Merakiは、同社の飛躍を支える欠かせないインフラとなっています。
「特に工場では、効率化を図る上で無線LANが必要不可欠。Cisco Meraki シリーズによって、そのための安定した基盤が整いました。また、クラウド管理によって、運用管理負荷も半減しています。」
株式会社NICHIJO 管理総括部 管理部情報管理課 チームリーダー萬 雄飛 氏
除雪関連の特殊車両の開発・製造を事業の柱とするNICHIJO。主力製品である鉄道・道路用のロータリー除雪車は、自治体、空港、高速道路会社、鉄道会社などに幅広く導入されています。
長年培ったノウハウと技術力を活かして、現在は車両のラインアップを拡大。凍結防止剤散布車、保守用軌道モータカー、重量物運搬車、そして列車の軌道と道路の両方を走行できるデュアル・モード・ビークルなどの開発・製造も行っている他、業界初のハイブリッドロータリー除雪車の開発、みちびきのGPSデータを活用した自動投雪位置コントロールといった新しい製品開発にも取り組んでいます。
特殊車両は、お客様の環境によって細かな仕様が変わるため、ほぼオーダーメイドで製造します。そのためオーダーや生産の管理が複雑になりやすく、同社は様々な工夫を行っています。
例えば、工場の工程管理や検品管理にiPadを使った電子帳票の仕組みを導入。以前は紙の検査票を出力して、作業員が手で記入していましたが、現在はiPadを通じて、工場から直接入力しています。これにより、工数を削減できる上、工程の進捗をリアルタイムにシステムに反映できます。
「また、RFIDタグを活用した部品の管理にチャレンジしています。部品の出庫チェックを省力化し、作業のムダを取り除くためです」と同社の萬 雄飛氏は言います。
さらに、現在、同社は生産管理、販売管理などの基幹系システムの更改に取り組んでいますが、それを機にハンディターミナルを導入し、部品の入出庫、在庫や補充部品の管理、部品の棚卸し作業に活用する計画です。
このようなITによる効率化などを図っていく上で、欠かせないのがネットワークです。特にiPadやハンディターミナルといったデバイスを活用する工場では、無線LANが必須となります。
同社は、本社を置く北海道内の曙工場と稲穂工場、そして東京、大阪、宮城、新潟に展開する支社・営業所をVPNでつなぎ、2つの工場や本社の会議室に無線LANを整備しています。
しかし、用途の拡大に応じて、段階的にアクセスポイントを設置し、拡張してきたため管理工数が肥大化していました。
「曙工場と稲穂工場は、近くはありますが車で5分ほどかかる距離です。『つながらない』『通信が遅い』といったトラブルの報告があると、時間をかけて現場まで行って調査・対処しなければならず、限られた情報システム担当の人員で対応するには大きな負担になっていました」と萬氏は振り返ります。
また、基幹システムおよびハンディターミナルの仕組みの運用が始まれば、ネットワークは基幹業務を支える、より重要なインフラとなります。管理性の向上に加え、より一層の信頼性・安定性を実現しなければなりません。
そこで、同社は既存のネットワークを抜本的に見直すことにしました。
GUIベースの管理画面は直感的で非常に使いやすい。戸惑うことなく使いこなせました。
管理性に優れ、信頼性・安定性の高いネットワークを実現する。この要件を満たすために同社が導入したのがシスコのクラウド管理ネットワークソリューション Cisco Meraki シリーズです。
Merakiは、アクセスポイント、スイッチ、セキュリティアプライアンスなどのあらゆるMerakiの機器をクラウドから一括管理できます。安定性・信頼性にも定評があり、実績も豊富。当社が求める要件を満たす最適なソリューションと判断しました」と萬氏は言います。
安定性・信頼性の他、耐環境性能の面でも、Merakiは同社の事情に非常にマッチしたものでした。
北海道という土地柄、冬季は日中でも零度を下回ります。屋内とはいえ、工場も非常に厳しい環境です。「その点、Merakiは、寒冷地の厳しい環境下での稼働を前提とするモデル、防塵対策が施されたモデルがラインアップされています。この点も採用の決め手になりました」と萬氏は続けます。
Merakiの採用を決めた同社は、曙工場と稲穂工場の2つの工場、東京、大阪、宮城、新潟の4つの支社・営業所のゲートウェイにセキュリティアプライアンスであるMeraki MX シリーズを設置し、その間をVPNサービスで接続。アクセスポイントにはMeraki MR シリーズを採用して無線LANを構築しています。また、本社のエントランスには、セキュリティカメラのMeraki MV シリーズも導入し、エントランスの映像を常時モニタリングすることで来客時に即座に対応できるようにもしました。
「検討時は、私たちが想定している予算では導入できないのではないかという懸念もありましたが、クラウド管理のため管理サーバが不要で、その分、構築や運用のコストを圧縮できます。結果、価格面でも十分に手が届くものでした。現在は20台のアクセスポイントを設置していますが、今後、用途が拡大して台数が増えたとしても、そのままクラウド管理の配下に加えることができ、容易に拡張していけます」と萬氏は言います。
Merakiの導入により、まず同社のネットワークは、信頼性・安定性が向上しました。「以前は無線LANが『つながらない』といったトラブルがたびたび発生していたのですが、導入後は、そういう報告はほとんどありません」と萬氏は言います。
工場には、複数の建屋がありますが、適切な範囲に安定して無線LANの電波を飛ばせるため、1台のアクセスポイントで複数の建屋をまたいでカバーしたり、あるアクセスポイントから別のアクセスポイントに電波を延長させて、より広いエリアをカバーしたりするなど、柔軟な電波設計が可能になり、機器の利用効率も高まっています。
また、本社の会議室の無線LANも安定稼働しています。
この会議室は、ペーパーレス会議を推進するために設置したもので、無線LANがなければ機能しません。
「以前はアクセスポイントを2つ設置して、それぞれに異なるSSIDを設定。『つながりづらい場合は、もう一方のSSIDに接続してください』とお願いして、運用で安定性をカバーしていました。一方、現在は、2台のアクセスポイントを1つのSSIDで運用しています。仮に、どちらかのアクセスポイントにアクセスが集中すると、自動的に片側のアクセスポイントにアクセスを振り分けてくれるので、ユーザの手を煩わせることなく、ストレスのない無線LANが実現しています」と萬氏は言います。
課題だったネットワーク管理も大幅に効率化しました。
「GUIベースの管理画面は直感的で非常に使いやすい。当初は専門性の高い作りなのではないかと不安だったのですが、戸惑うことなく使いこなせました」(萬氏)。
例えば、無線LANがつながりづらいトラブルが発生した場合には、以前のように現地まで足を運ばずとも、このクラウド上の管理画面を通じて本社から状況を確認し、再起動や設定変更などの作業を行えます。「現地で1台ずつ対処するしかなかった以前と比べると、格段に効率的。ネットワーク運用の負担を半減できています」(萬氏)。
また、工場だけでなく、PCを有線接続しているオフィスでネットワークのトラブルが発生した場合も、ゲートウェイのMeraki MX シリーズのパケットキャプチャ機能を使って、ネットワークの状況を詳しく可視化できます。
「トラブルのボトルネックがネットワークなのか、システムやPCにあるのか。現地に行くことなく、即座に切り分けできるので、正確で迅速な対処が可能です。特定の条件でシステムにアクセスできなくなる現象があったのですが、パケットキャプチャを利用して、特定のサーバに原因があることを突き止めました。Merakiがなければこんなに早く解決できませんでした」と萬氏は話します。
新潟で大きな地震が発生した時には、北海道にいながら、北陸営業所のネットワークの状況を即座に確認。「問題は特に発生していませんでしたが、以前だったら、支社に問い合わせたり、情報収集したり、問題がないことを確認できるまで落ち着かなかったと思います。あらためてクラウド管理のメリットを実感しました」と萬氏は強調します。
新基幹システムが稼働を開始すれば、ハンディターミナルの運用も始まり、工場の無線LANは新たなフェーズを迎えます。接続する端末台数も増え、利用するエリアもさらに広がることから、電波を再調整したり、アクセスポイントを追加したりする可能性もありますが、大きな心配はないと萬氏は言います。
「Merakiなら簡単にアクセスポイントを追加できるし、管理画面で電波の状況を可視化して、適切にチューニングしていける。用途の拡大に応じて無線LANを柔軟に拡張していける点は、これからのことを考えても非常に心強いです」。
最近は製造業を中心にIoT活用の機運が高まっています。生産ラインに設置したカメラの映像を基に、作業のボトルネックを分析して生産性向上を図ったり、不審な行動を検知してセキュリティの向上を目指す工場も増えつつあります。
「業界の動向をウォッチしながら、当社も積極的に工場の高度化を進めていきたいですね。Merakiを導入したことで、そのような検討を行える土台が整いました」と萬氏は述べます。
Merakiの導入により、ネットワーク管理の効率化を実現した同社。今後もこのメリットを活かして業務の生産性向上を推進し、総合特殊車両メーカーとして、さらなる飛躍を目指す構えです。
所在地 札幌市手稲区曙5条5丁目1番10号
設立 1962年4月24日
従業員数 271名
ロータリー除雪車、凍結防止剤散布車などの除雪車両を中心とする総合特殊車両メーカー。特殊車両に欠かせない油圧制御、自動操舵システム、自動速度制御装置など革新的な技術を数多く開発し、業界をリードする。その技術力を強みに、輸送用機械、重量物運搬車、ゲレンデ整備車なども製造・販売する。高い技術水準に基づく優れた製品の提供を通じ、地域社会の生活環境の向上に貢献している。
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