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運用の作業負荷を可能な限り削減したいと考えていた我々にとって、 Cisco Merakiによる高い管理性は非常に有用です。
西野 拓志 氏
国土交通省 近畿地方整備局 企画部 情報通信技術課 課長
国土交通省 近畿地方整備局は、新設の合同庁舎への移転に伴う行政業務基盤のリプレイスにCisco Merakiを採用。従来からの複雑な設定要件はCisco Catalystコアスイッチで実装、可視性およびダイナミックな更新が求められるエッジスイッチや無線LANをMerakiに刷新するハイブリッド構成によって、短納期での移転に対応。併せてテレワークの増加に伴い求められていた通信パフォーマンス強化、クラウド管理による運用管理業務の効率化、障害対応の迅速化などの基盤最適化も実現しました。
近畿地方の道路、河川、ダム、砂防、港湾空港の整備および維持管理などを所管し、34事務所と67出張所に約2,500名の職員が在籍する国土交通省 近畿地方整備局。局内には大きく防災系と行政系の2つのネットワークがあり、今回のリプレイス対象は、職員が日々の業務で利用する行政ネットワーク業務基盤です。同局は従来、複雑な機能要件をCatalystスイッチで実現していましたが、経年で構成が複雑化。加えて近年、Web会議などクラウドサービスの利用頻度が急増し、通信パフォーマンスの改善や、ネットワーク状況の可視化機能が求められていました。
今回、Meraki を検討するにあたっての経緯を、企画部 情報通信技術課 システム運営係長の横井規生氏は、次のように述べます。「当初不安だったのが、従来は Catalyst スイッチで実現してきたマルチキャストが Meraki でも実現できるか、という点でした。今回の更改対象は行政業務系の基盤ではありますが、当局は業務において防災系の河川や道路に設置された数万台のカメラ画像や映像などを確認する機会があります。シスコ側と要件を整理する中で、データ収集側に比べて配信を受ける側には制約事項も少なく、Catalyst と Meraki スイッチのハイブリッド構成でも実現できると分かり、不安は解消しました。加えて、世界的な半導体不足でも安定供給可能な Meraki の流通体制も評価しました。」
企画部 情報通信技術課 課長の西野拓志氏は、Merakiのクラウドによる管理性も採用の決め手の1つと語ります。 「行政ではいま、従来のオンプレミス、クローズドな環境を脱却し、システムも業務アプリケーションもクラウドサービスを積極的に利用しています。その点からも、Merakiの掲げるネットワークのクラウド管理は方向性として合致しました。監視機能が内包され別のツールを利用する必要がないこと、ネットワーク全体が可視化され運用が効率化、高度化できること、さらにトレンドに応じてサービスが更新、最適化され続けることで機能が陳腐化する心配がない点も評価して、Merakiの採用を決断しました。」
同局は従来からの本庁や防災系との接続などの複雑な設定要件は、引き続きCatalystコアスイッチで実装。可視性およびダイナミックな更新が求められるエッジスイッチや無線LANは、Merakiで構築するハイブリッド構成を選択。万一に備えた冗長化も行った新たな行政業務基盤を構築しました。
庁舎移転のタイトなスケジュール下で、Merakiは展開のしやすさでも貢献しました。「11月の移転当日まで、9月の建物の引き渡しから約2ヵ月。しかし実際はギリギリまで旧庁舎で業務を行っており、机が持ち込まれてフロアスイッチを設置したのは直前の土日の2日間でした。これまでの機器では現地で展開した後にSEが1台ずつ設定する必要があり、すべてが完了するのに2週間はかかっていたでしょう。今回は事前に管理用のVLANを用意して、納入業者の工場で設定を完了させてから持ち込みましたので、現場ではLANケーブルをつなぐだけ。無事に2日で完了しました。」(横井氏)
こうして2022年11月、移転後の新庁舎でMerakiによる新基盤の利用がスタート。通信パフォーマンスが改善され、これまで頻発していたWeb会議時の不具合も解消されました。
Merakiの運用管理性について横井氏は「旧庁舎では30年ほどの経年で、フロアスイッチやLANケーブルが複雑な状態になっていました。新庁舎への移転後もケーブル不良などの障害が起きることがありますが、Merakiはクラウドのダッシュボードで原因や影響範囲も一目で分かることで障害対応が迅速化。本来の業務に注力できるようになりました。また、出先機関の多いわれわれにとって、拠点を含めてすべてを一元管理できる有効性は、非常に高いものがあります。」と評価します。
企画部 情報通信技術課 課長補佐の湯浅武氏も「これまでは設定も専門知識が必要で、運用の引き継ぎも大変でした。その点、Merakiはダッシュボードですべての状態が誰にでも分かりやすく把握できるため、引き継ぎも楽に行えるでしょう。また当局は災害対策室など緊急でチームを招集するケースも多く、その際に所属部署の異なる職員のPCが接続できないといったトラブルも起こります。Merakiでは管理画面上でVLANやセグメントが違うため接続できていないなどの症状が分かりやすく文字で表示されるので対処しやすく、フレキシブルな運用が可能となります。」と語ります。
加えて横井氏は、テレワークへの対応効果も高いと語ります。「当局ではリモートデスクトップの仕組みを利用しています。これまで職員から庁内のPCと接続できない、誤って電源を切ってしまったなどの問い合わせがあると、現地まで出向いて対応していました。MerakiではダッシュボードのWake On LAN機能で、不具合の原因解明と対処、リモートからの再起動も可能になり、非常に助かっています。」
また、同局は今回、MerakiでWi-Fi6対応の高速で安定性の高い無線LAN環境も整備。有線と同一画面から管理可能です。「現状まだ有線利用がメインですが、次年度にクライアント端末更改が控えており、今後はモバイル化を推進する予定です。」(横井氏)
最後に西野氏は、Merakiへの期待を次のように結びました。「業務におけるネットワークの重要性は増す一方です。同時に運用における作業負荷は可能な限り削減したいと考えていたわれわれにとって、Merakiによるネットワーク状態の可視化、高い管理性は非常に有用だと感じています。今後、AIの機械学習を活用したサジェスチョン、自動修復などの先進テクノロジーを追求いただき、もう1つの防災系基盤においても活用を期待しています。シスコにはこれからもデファクトスタンダードとしての信頼性を高め、さらなるネットワークの高速化と運用を効率化するサービスの提供に期待しています。」
所在地 大阪市中央区大手前3-1-41 大手前合同庁舎
従業員数 約2,234名(令和4年4月1日現在)
URL https://www.kkr.mlit.go.jp/
国土交通省の地方支分部局の1つ。近畿地方の直轄の道路、河川、ダム、砂防、港湾の整備および維持管理、空港基本施設の整備のほか、建設業や不動産業の許認可に関する業務や指導監督業務、建設関連の資格の取得に関わる行政機能などを所管している。
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