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愛知県春日井市の自治体病院として28科558床を有し、地域医療を支える春日井市民病院。「断らない救急」をモットーに急性期医療に力を注ぎ、救急車応需率は97~99%と、愛知県下でもトップクラスを誇ります。また、地域中核災害拠点病院や愛知県がん診療拠点病院など各種指定を受け、地域の基幹病院として幅広い疾患に対応しています。今回、同院では Cisco Meraki による全館での患者、スタッフ向け病院ゲストWi-Fi整備を実行。外来、入院患者はもとより付き添いの方へのサービスの向上、および地域で発生した災害時への備えに加え、COVID-19感染拡大で需要の増した医療従事者のオンラインによる会議、勉強会などの円滑な実施にも貢献しています。
今回のプロジェクトの背景と経緯について、春日井市民病院医療情報センターの馬場勇人氏は、 次のように話します。「これまで院内にはデジタルサイネージ用の無線LANを利用した病院ゲストWi-Fiサービスはありましたが、外来の部分的な利用にとどまり、入院患者さんなどから 問い合わせもいただいていました。病室や透析センター、化学療法センターでも利用できる病院ゲストWi-Fiは、外来と入院の患者さんだけでなく付き添いの方にも活用いただけて病院としてのアピールにつながるとともに、職員がネットサービスを利用した診療補助などに活用し、もはや欠かせないサービスです。また、地域の災害発生時への備えとしても、病院ゲストWi-Fi の環境整備は長年の検討課題でした。しかし、当然ながら病院には電子カルテなど患者さんの個人情報や、医療機器の通信帯域の確保など考慮すべき点が多く、その導入には難しさも感じていました。ちょうどその折にシスコの営業の方からクラウドで管理ができるCisco Merakiをご紹介いただき、これであれば従来のさまざまな懸念を払拭して速やかに実施できそうだと感じ、具体的な検討に入りました。」
提案を受けた同院では、オンプレミスによる情報系ネットワークと連携した無線LAN構築との比較検討の結果、Cisco Merakiを用いた独立した病院ゲストWi-Fi整備を選択しました。
Cisco Merakiの選定理由について、馬場氏がまず挙げたのが管理画面の機能の充実と、優れたビジュアル性です。「なんといってもダッシュボードの管理性の高さに惹かれました。ヒートマップによる電波状況の見える化や、デバイスの位置情報との連携などの拡張性は、将来的に職員の業務管理などにも有効だと期待が持てました。」
これまで懸念であった情報系ネットワークとのすみ分けについて、馬場氏は「必ずしも情報系基盤と現時点で連携していなくても、将来的な連携は可能なのだと思いました。であれば、独立した病院ゲストWi-Fiを Cisco Merakiでスピーディに構築、利用する方にメリットを感じました。」と語ります。
また、クラウド型での管理が提供される Cisco Merakiの導入は、従来すべてオンプレミスで構築してきた病院の設備投資のあり方を 再考するきっかけとしての期待値もあった、とのことです。「従来のオンプレミス型と比較して、Cisco Merakiはクラウド型であることでサーバ機器の初期導入コストの抑制や構築工数の負荷が削減でき、スピーディに導入できる点が大きなメリットであると同時に、クラウドシフトへの先としての期待もありました。当然、初期の投資コストが少なく済めばその分、アクセスポイントの台数も多く敷設できます。」
病院ゲストWi-Fi導入に際し、導入と展開、管理がしやすいCisco Merakiが最適でした。
馬場 勇人 氏
春日井市民病院 医療情報センター 診療放射線技師、医療情報技師、診療情報管理士
同院は救急を含む外来および病棟など、ICUを除く全館にCisco Merakiアクセスポイントを計94台敷設し、2020年11月より病院ゲストWi-Fiのサービスが開始されました。院内への敷設自体は3週間程度で完了。外来や待合いスペース、長時間の治療を要す透析センターや化学療法センター、病室に至るまで過不足がないよう電波調査を行い、アクセスポイントが全館を網羅するよう設置されています。ユーザはパスワードに加え利用規約への同意と、総務省が推奨する不正利用防止や利用者情報確認のためにGoogleアカウントを入力することで一定時間、Wi-Fi利用が可能となっています。
「技術的な点は Cisco Merakiのサポートと委託先のベンダーが連携し、大きなトラブルもなく順調に展開できました。外来や入院の患者さんと付き添いの方々に加えて、当院は透析や化学療法など治療が長時間に及ぶ患者さんもいらっしゃるので、満足度は高いと思います。クラウドで管理できることで、システム管理者はどこからでも保守が行えるため、管理工数も削減できます。また、ロケーションヒートマップは利用時間帯の把握や、アクセスポイント配置の最適化検討にも役立ちます。」(馬場氏)
馬場氏はさらに副次的な効果として、折から発生したCOVID-19への対応を挙げます。「本来の目的ではありませんが、医療従事者にも急増したオンラインミーティング時、Cisco Merakiの病院ゲストWi-Fiが活用されています。当院は医師だけで150名近くいますので、既存回線だけでは賄いきれません。外部との打ち合わせだけでなく、院内でも密を避けるために勉強会などをオンラインで開催しています。」同院ではCisco Webexと Cisco Webex Devicesのビデオ会議専用端末も用いて、コミュニケーション強化にも取り組んでいます。 今後について、感染症対策として入院患者さんのオンライン面会にもWi-Fi活用を広げるほか、 将来的なオンライン診療や在宅勤務対応などへの準備も進めているとのこと。馬場氏は最後に「かねてから病院のネットワーク構築はシスコでなければ、というほど高い信頼があります。今後、コラボレーションやセキュリティ強化の取り組みを進める中で、シスコにはさらなるトータルソリューションとしての提供を、期待しています。」と結びました。
春日井市民病院は、名古屋北部に隣接する春日井市が管理する自治体病院として、地域の医療にかかわる要望に誠実かつ不断に応えることを存立の意義としている。24床のICUやHCU、SCUだけでなく、救命救急センターとして6床の救急外来病床を設置し、年間約1万件の救急搬送を受け入れている。また、第二種感染症指定医療機関として6床感染症病床を有す。その他、愛知県がん診療拠点病院、地域医療支 援病院、地域中核災害拠点病院、DMAT指定医療機関など各種指定を受け、幅広い疾患に対応する地域の基幹病院。
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