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Cisco Meraki はメーカーとして教育現場の課題とデマンドがしっかり認識されていることに、安心感を覚えました。
提供される各種機能の豊富さ、管理画面のユーザインターフェイスの洗練された視認性、使いやすさなど総合的な評価が最も高く、選定に至りました。
友石 正彦 氏
東京工業大学 学術国際情報センター 教授
日本最高の理工系総合大学である東京工業大学。
大岡山、すずかけ台、田町の 3 キャンパスに学士課程約 4,900 人、大学院課程約 5,600 人の計約 10,500 人の学生が学び、うち約 1,800 名が海外からの留学生です。約 1,100 人の教員と約 600 人の職員が、学生の教育研究を支えています。
今回の基幹ネットワーク刷新の背景を、東京工業大学 学術国際情報センター 教授の友石正彦氏は次のように語ります。「本学は他の大学と異なり、各種ネットワーク基盤の機器類はすべて買い取りで、自前での構築と運用をポリシーとしています。前回の更改から 10 年以上が経過し、経年で煩雑化していた構成を見直し、通信帯域を増強することとなりました。」
教育現場における無線 LAN 環境を取り巻く環境変化と課題について、学術国際情報センター 准教授の北口善明氏は次のように話します。「本学の無線 LAN は、センター側で初期に導入したアクセスポイントが約 600 台、その後、各組織が予算を申請して個別に導入、当方が委託を受けて管理を行うものが約 300 台強あり、3 キャンパス合計で 1,000 台近いアクセスポイントが稼働していました。現在では学生が使用する各デバイスも有線ではなく無線 LAN が主流です。また、この数年で国立大学も BYOD(Bring Your Own Device)化がオーサライズされてきており、今後は指定の端末を学生に購入してもらう計画もあります。こうしたニーズの高まりに伴い増設を重ねた結果、学内で管理する無線 LAN コントローラの台数もかなりの数に上っていました。既存のコントローラ機器では、アプリケーション ファイアウォールなどさまざまなセキュリティ機能追加や、接続数の増加などで CPU の負荷が高まり、Web 認証経由での https リダイレクト対応などで限界を感じていました。」
北口氏は更改にあたっての要件を、次のように述べます。「 1 つ目の要件は、オンサイトではなくクラウド型のコントローラであること。これから Wi-Fi 6 が主流になると、トンネルモードで集約されボトルネックが発生する懸念がありますが、クラウド型なら将来にわたってスケールメリットが享受できます。もう 1 つは IPv6 に対応していること。今後の IP アドレスの管理性やセキュリティの実装性などから、IPv6 への対応はマストと捉えていました。」
同学は複数メーカーとの比較の結果、クラウド管理型の Cisco Meraki ワイヤレス ソリューションを選定しました。その理由を、友石氏はこう話します。「シスコの提案時、1 台の無線 LAN アクセスポイントと 100 台の PC を使用した動画配信テストのビデオはインパクトがありました。通信性能の高さはもちろん、メーカーとしてキャンパスにおける課題や、教育現場のデマンドがしっかり認識されていることに安心感を覚えました。加えて Meraki が提供する各種機能の豊富さ、管理画面のユーザインターフェイスの洗練された視認性、使いやすさなど総合的な評価が最も高く、選定に至りました。」Meraki 無線 LAN の導入は、2021 年夏から始まりました。基幹ネットワークの入れ替えと並行して実施されたことに加えて、コロナ禍での特殊要因もあった、と友石氏は話します。「3 キャンパスで順次、新たなアクセスポイントの設置とカテゴリ 6 ケーブルの敷設工事を実施しました。コロナ禍でオンライン講義も増え、停止期間をいかに短くできるかに気を使いました。各講義室への設置は夏季休暇中などユーザが少ない時期に実施し、また旧無線 LAN 環境を残しながら新設したため、難しさもありました。さらにコロナ禍の影響で工事要員の確保が難しく、できるだけ効率よく作業が進められるよう、日程調整にも苦労しました。」
北口氏はクラウド管理型の導入時のメリットについて「展開するアクセスポイントが 1,000 台以上にもなるため、初期にクラウド型の管理コンソールでどう認識させるのか、手間がかかるのではないか、との不安がありましたが、実際は個別設定の必要もなく非常にスムーズに展開できて、驚きました。」と話します。
2022 年 3 月をもって構築が完了し、4 月より新たなネットワーク基盤の利用が開始されました。学内への展開も順調だったと友石氏は語ります。「通信パフォーマンスは申し分なく、今回 PoE スイッチの上流を 10GB × 2 にしたことで、現状はかなり余裕があります。違いと言えば Web 認証のドメインが大学から Meraki に変わったくらいで、ユーザ側は何事もなく利用できています。」
Meraki がクラウド型で提供する管理画面について、北口氏は「視認性と管理性の高さに、さまざまな可能性を感じています。これまではすべてのアクセスポイントを当センターで一括管理してきましたが、将来的に学生、教職員などユーザごとに管理部署を振り分けて、一次対応までを分業することも可能だと思います。そのためには管理者の権限ごとに把握できる範囲を分ける配慮が必要であり、より細かなアクセスコントロールの提供に期待しています。また、現状では個別に設置、運営されている研究室ごとの無線 LAN についても、センターから基幹ネットワークを提供し、各研究室が必要に応じて Meraki を導入、利用する形にできれば、現場の自由度を持ちながらセキュリティ面を含め統合管理のメリットが得られます。これからそのための運用体制について検討していきたい。」と語ります。
クラウドで提供される Meraki の管理機能は日々進化を続け、今後は AI による世界中のユーザデータベースから SSID、 通信状況などの平均値と自ネットワークの比較を行う機能や、障害発生時の解消法のアドバイス、API を介した連携機能の充実などが予定されています。こうした点について友石氏は「Meraki の管理コンソールは、現時点でも何かを把握したいときのドリルダウンもいろいろな箇所から行えて、多様な観点から知りたい情報を探れますし、それをチームメンバーにシェアすることも容易です。これからもさらに進化するという説明を聞いて、本気度と可能性を感じています。」と評価します。
また同大学では Meraki 無線 LAN 環境を基盤に、MV スマートカメラ、MT センサーの評価も行っています。北口氏は「カメラに関しては、録画データを保存するための NAS ストレージが不要であることに従来製品とは違うメリットを感じています。センサーはデータセンターの温度管理などに活用できるとのことなので、運用体制を含めて活用方法を検討したいと思います。」と語ります。
今後の展開について、北口氏は IPv6 の本格運用を挙げます。「現状はまだ試行中の段階ですが、これから IPv6 により従来の NAT による管理性の制限からの脱却、IP アドレスの管理性向上、RA(Router Advertisement)を利用した環境下におけるセキュリティ強化などを実現していきたいと思います。」
最後に友石氏は、シスコへの期待を次のように結びます。「国立大学では利用期間が長い反面、主なユーザである学生が数年単位で入れ替わる、管理する部署の人員も異動が多いなど、管理が難しい特性があります。その観点からも、シスコが掲げるネットワークの見える化、統合管理の考え方には期待しています。シスコは常に一歩先を見据えたアーキテクチャの構想やポリシーを示してくれるので、話をしていて楽しいですし、ワクワク感があります。多種多様な人とデバイスが接続する大学のネットワークには ID 認証をいかに実現するかなど、まだ解決すべき点が多々あります。これからもシスコには新たなテクノロジーでユーザサイドの問題をシンプルに解決できるソリューションの提供に期待しています。」
所在地 東京都目黒区大岡山 2 丁目 12-1 (大岡山キャンパス)
キャンパス 大岡山、すずかけ台、田町
学生数 約 10,500 人(学士課程/大学院課程)
教職員数 約 1,700 人
URL https://www.titech.ac.jp/
東京工業大学は、創立から 140 年を越える歴史をもつ国立大学であり、日本最高の理工系総合大学です。大岡山、すずかけ台、田町の 3 つのキャンパスに学士課程約 4,900 人、大学院課程約 5,600 人の計約 10,500 人の学生が学び、うち、約 1,800 名が海外からの留学生です。学生の教育研究を支えるのは約 1,100 人の教員と約 600 人の職員です。 21 世紀、理工系大学の役割は無限に広がっています。 世界を舞台に科学技術の分野で活躍できる人材の輩出と地球規模の課題を解決する研究成果によって社会に寄与し、長期目標である「世界最高の理工系総合大学」の実現を目指します。
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