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京王百貨店

京王百貨店

Highlights

  • 京王百貨店は、東京都渋谷区に本社をおき、新宿店と聖蹟桜ヶ丘店の2店舗を中心に、サテライトショップを4店舗運営している
  • POSシステムやギフトシステムの運用、ゲストWi-Fiを提供するためにMeraki MR アクセスポイントを250台導入
  • いくつもの業務共通インフラとして、業務用途ごとの細かな要求の実現を可能にした

京王百貨店は、1961年に設立され、東京都渋谷区に本社をおく百貨店です。新宿店と聖蹟桜ヶ丘店の2店舗を中心に、サテライトショップとして、ららぽーと新三郷店、セレオ八王子店、ららぽーと富士見店、昭島モリタウン店の4店舗を運営しています。「人のよろこびを大切に」を基本理念として掲げ、2014年に開店50周年を迎えた新宿店では、「新・日常生活へ -くらし彩る、わたし輝く-」をマーチャンダイジングテーマに、健康・美・食にまつわる商品を中心に提供しています。

京王百貨店は、POSシステムやギフトシステムを運用するためにネットワーク環境を必要としています。以前のネットワークインフラストラクチャでは、POSシステム、ギフトシステム、事務用インターネットに、それぞれ異なるメーカーのアクセスポイント(以下、AP)を設置していました。例えば、POSシステム用にはPOSシステムベンダと同メーカーのAPを設置していました。また、業務システム毎に必要箇所だけに無線APを設置していたため、無線を利用できる場所が限られていたのです。「幾つものメーカーのシステムを管理することが面倒だったり、POSシステムの更改時に無線APも同時に更新する必要が生じるなど、無駄が多くありました。結果、インフラと業務システムのレイヤを明確に分離したかったため、新たなソリューションを探すことにしたのです。」と経営企画室 二谷 眞弘氏は説明します。

選定において、クラウド上でハードウェア、ファームウェア、設定の一元管理ができることは京王百貨店が最も重要視していたことでした。100%クラウドで管理するネットワークソリューションである Meraki なら、この課題を解決してくれることが明らかでした。

「専用の構成管理サーバを保有する必要がないことも魅力的でした。Cisco ブランドの性能や信頼性に対する安心感があり、しかも Meraki なら全システムをクラウドで一元管理できることが採用のポイントとなりました。また、お客様向け Wi-Fi には Facebook 認証を使った簡単なログインを提供するだけではなく、お客様が公開している情報を使ってSNS 拡張、マーケティング活用ができる機能があることに対しても興味を持ちました。」(二谷氏)

新宿店のレストランフロアに Meraki MRを20台設置することが導入の第1フェーズとなりました。二谷氏は、設定項目にほんの数点回答しただけであっという間に導入完了できてしまいました、と感心をしていました。2015年9月から、POS システムのリプレイスに合わせて店内全域をカバーする約200台を配置しましたが、一台ずつコマンドラインを入力する必要がなく、クラウド上管理画面ダッシュボードより簡単に設定ができるため、パラメータをじっくり検討する時間がありました。「お陰様で当初目論んでいた『いくつもの業務共通インフラ』として、『このシステム向けにはRADIUSサーバと連携する』とか、『この業務用途はこのエリアだけ電波を吹く』といった細かな要求も実現できました。Merakiのダッシュボードになれれば慣れるほど、構成管理の容易さと柔軟さを実感しています。」と二谷氏は強調します。

Meraki で一番気に入っているのは、なんと言ってもダッシュボードで構成管理が一元的に管理できるところです。必要な情報が目に飛び込んでくるようなデザインがありがたいです。まとめて複数台のAPの状態が見えるので、例えばAP に異常があった場合には、ダッシュボードを見て一目で接続が切れていると分かります。Meraki ダッシュボードはもうやめられないですね。  経営企画室, 二谷 眞弘 氏

現在 Meraki MR が約250台、新宿店、聖蹟桜ヶ丘店、昭島モリタウン店、リモーネ京王モール店で利用されています。主な利用用途は、POSシステム、中元・歳暮等の受注登録をするギフトシステム、来店顧客向け Free Wi-Fi、そして取引先に提供している Wi-Fi経由のインターネットです。 社内向けにはPOSシステムの通信インフラとして全館で利用しており、ギフトシステム用のインフラとしても利用しています。どちらも接客業務に直結するビジネスへの影響が多大な部分を担っています。

来店顧客へはFree Wi-Fiを提供しており、Facebook認証の連携を行っています。こちらは、ダッシュボードでパラメータを少し設定するだけで簡単に実現できてしまう、非常に使いやすい機能です。また昨今、店内で取引先が独自のWi-Fiルータを持ち込んで自社システムとインターネットVPNで接続したいというニーズが増えています。無秩序にAPが乱立してしまうと電波の干渉が避けられないため、ニーズと条件がマッチすれば、取引先用のWi-Fi経由でのインターネット接続環境もご提供しています。

「Meraki で一番気に入っているのは、なんと言ってもダッシュボードで構成管理が一元的に管理できるところです。必要な情報が目に飛び込んでくるようなデザインがありがたいです。まとめて複数台のAPの状態が見えるので、例えばAP に異常があった場合には、ダッシュボードを見て一目で接続が切れていると分かります。Meraki ダッシュボードはもうやめられないですね。」(二谷氏)

今後のネットワークの計画としては、上位のレイヤ2やレイヤ3スイッチの構成も、一元管理できるMeraki の製品に変えていきたいと話しています。もう一つ注目されていることは、Meraki の拡張性の可能性です。CMX の端末の位置情報分析機能であれば、APがセンサー代わりになって店内にあるデバイスMACアドレスを追跡し、位置、滞在時間の測定、及び特定の場所を通過したデバイス・リピータ等の情報を獲得することができます。複数のMerakiを連携することで精度を向上させ、売場でのお客様の回遊経路を追跡して、そのデータをもとに、品物の陳列やスタッフの配置などを工夫したり、マーケティングに役立つ分析ツールとして使ってみたいと話しています。